アセロス・コミュニケーションズ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：大澤智喜、以下アセロス）は本日、モバイル機器に特化した小型・低電力な無線LANプラットフォーム「ROCm(r)」の第3世代製品群「AR6003」を発表しました。AR6003は、すでに市場で実証されているAR6002の電力効率に、802.11nの速度を加えることで、現在市場に出荷されているどのモバイル機器向けの802.11nソリューションより低い消費電力を実現し、携帯端末のバッテリの「もち」に貢献、モバイル無線LANの消費電力への課題を解決します。これにより、無線LANはスマートフォンや携帯ゲーム端末など、マルチメディア・コンテンツを多用する要求の厳しいアプリケーションのさらなるニーズにも応えることができるようになります。
AR6003製品群の特長802.11nにも使用されている技術を用いることで、2.4GHz帯（20MHz）使用時に48Mbps、5GHz帯（40MHz）使用時には802.11gの4倍の最大85Mbpsの物理速度を実現します。AR6003はさらに、時空間ブロック符号化（Space Time Block Coding）や誤り訂正符号の一種であるLDPC（Low Density Parity Check）などの機能を使用し、上下回線の通信特性を向上しています。結果として、これらの機能はアクセスポイントからより離れた場所での速度を改善します。
* 低消費電力アセロスが特許を保有する高効率パワーアンプの線形化技術「Efficient Power Amplifier(tm)」を搭載することで、外部PAに電力を供給しながら、内部PAで消費される電力を削減します。これにより、802.11nでの通信の場合、電流を受ける際の平均的な電力消費をAR6002と比較して20%抑制します。
* 小型かつ高集積競合ソリューションと比較して、外部部品点数を大幅に削減しながら、5×5mmの業界最小の802.11nソリューションを実現しました。
* Bluetooth（ブルートゥース）との共存携帯端末上での無線LANとブルートゥースの同時利用を改善する技術「Atheros Universal Wireless Cooperation(tm)」をファームウェアに実装しています。同ファームウェアは、アセロスが開発した通常よりも優れた共存テクニック「Advanced Coexistence Enhancements」を使用しています。無線LANとブルートゥースの送信順位を調整するPTA（Packet Traffic Arbitration）アルゴリズムにより、無線LANが送信しようとしているコンテンツの分析（識別）が可能となり、無線LANにもブルートゥースにもストレスのないスムーズな送受信が実現します。
* その他電源管理ユニットを搭載し、バッテリへの直接の接続を確保しました。モバイル機器向けのピア・ツー・ピアの接続技術「Atheros Direct Connect(tm) AP Mode」を利用して、1ストリームの802.11n通信を行うことで、Wi-Fiネットワーク上でいつでも、どこでも、メールやウェブサーフィン、ファイルのダウンロードをしながらでも、リッチメディアを楽しむことを可能にします。ホストウェイクアップならびにWPS（Wi-Fi Protected Setup(tm)）にも対応しており、無線LAN機器の設計者に利便性を提供します。
AR6003は、すでに1000万台以上のネットブックやノートパソコン、アクセスポイントに広く採用されているアセロスの1ストリーム802.11nソリューションAlignとの接続性も完備しています。AR6003とAlignを組合わせて使用することでよりよいパフォーマンスが得られます。
出荷および仕様についてAR6003は現在サンプル出荷中です。各種帯域、パッケージに対応しており、無線LAN機器メーカの幅広いニーズに応えます。仕様は、以下をご参照下さい。
| 型番 | 無線LAN規格 | 使用帯域 | パッケージ |
| AR6003G | 1ストリームの802.11n | 2.4GHz帯 | BGA |
| AR6003GZ | 1ストリームの802.11n | 2.4GHz帯 | CSP |
| AR6003X | 1ストリームの802.11n | 2.4/5GHz帯 | BGA |
| AR6003XZ | 1ストリームの802.11n | 2.4/5GHz帯 | CSP |
アセロス・コミュニケーションズ（本社：米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO：クレイグ・バラット、Nasdaq：ATHR）は、無線通信機器向けの半導体システム・ソリューション開発において市場をリードしています。無線システムに対する経験と各種スキル（高性能高周波設計、ミックスド・シグナル、半導体のデジタル設計等）のすべてを注入して、低コストの標準CMOSプロセスで製造可能な高集積チップセットを開発しています。アセロスの技術は、PCやネットワーク機器の有力メーカなどに採用されています。詳細は、www.atheros.comをご覧ください。
| 2010-02-03 11:00:00 | アセロス・コミュニケーションズ株式会社 アセロス、802.11nの技術と性能をモバイル無線LANに 第3世代の「ROCm(r)」製品群を発表 |
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