「いたばし女性起業家No.1プロジェクト」ABCクッキングスタジオ創業者の講演
10月5日(土)に開催された「いたばし女性
起業家No.1プロジェクト」の第一部は、
株式会社ABC Holdings代表取締役
志村なるみ様のご講演でした。
テーマは、
「女性起業家からのメッセージ
~ABC Cooking Studioができるまで~」
動画と、パワーポイントを用いた約1時間
のお話は、
現在国内128店舗、上海6店舗を運営する
過程での、
成長の各段階での考えたこと、実行した
ことをリアルに伝えてくださり、なるほどと
唸ることばかりでした。
地元の静岡県藤枝市で80年代に創業された
ABCクッキングスタジオは、
当初は地元のOLさん向けにキッチングッズの
販売からスタートしたとのこと。
ですが、まったく売れなかったといいます。
理由は「彼女達は料理ができなかったから」。
みな実家から職場に通い、朝夕の食事は、
専業主婦のお母さんが作っていたので、
料理を学ぶ機会がなかったのだとか。
1980年代、時代はまだまだ好景気。
OLさんが映画やショッピングに行くにも、
地方都市では場所に限りがあり、
「余暇に何をするかもてあましていた状態」
そこで思いついたのが「料理教室」だった
そう。
まさに志村社長がおっしゃっていた、
「時代とよく相談しながら、成長してきた」
を地で行く素晴らしいビジネスチャンスの
着眼点だと感じました。
現在はABCクッキングスタジオが提供する
・いつでも・どこでも予約OK
・自分が作りたいと思う料理を選べる
・友人のような同世代に近い先生
・少ない調味料で初めての人も楽しく料理
・自宅の調味料と器具で習った料理を再現
等は、当時の料理教室はどこにもなかった
特徴でした。
そしれこれら特徴は、80年代後半まだ東京に
ABCがなかった頃、別の老舗料理教室に通っ
ていた私自身が感じていた不満を解消する仕
組みばかりで、
消費者の不満を解消する仕組みを作り上げ
ていかれたその先見性には、本当に驚きで
した。
会社が成長軌道に乗るまでマスコミには
あえて登場しなかった、というお話も。
理由は「真似されるのが怖かったから」。
テレビ出演はもちろん、特に資本力のある
大企業の重役たちが読むビジネス雑誌には
絶対に露出しなかったそうです。
確かに仕組みづくりは一般的に男性のほう
が女性よりも優れている場合が多く、
経営資源豊富な大手が、成長初期の段階
でこの業界に参入していたとしたら、ひとた
まりもなかったかもしれません。
丸の内の国際ビルや六本木のミッド
タウンにも進出した頃より、
「リアルに露出があがり、もう隠れようにも
隠れられなくなったので」数年前から徐々
に取材や講演をひきうけられているとのこと。
この辺りのメディア戦略も非常に賢明ですね。
現在は、やはり少子化の波や、20代30代の
ターゲット層が直面する可処分所得の減少な
ど外部環境の変化を受けて、
男性と女性がペアで料理を作る「+m」(婚活
料理教室といわれているそう)や、子ども向け
教室などを新たに導入されたそうです。
その他、日々の教室の予約実績をデータで
捉え、迅速なメニューの改善につなげたり、
講師向けのマニュアル作りの過程をつたえ
たりと、
非常に「仕組みづくり」の裏側を伝えられ、
起業して数年の方々には自分たちの事業
の運営方法を改善するヒントが満載だった
と感じました。
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