コンセプトか、オペレーションか。
先週金曜午後は、月例のクライアントさんとのコンサルティング。
今回の場所は、いつもの打合せ場所ではなく、
別件で携わっている仕事のフィールドリサーチを兼ねて
私の希望でルミネの中のこんな可愛いスイーツカフェで。
「洋裁店の女主人が焼くカップケーキが評判で、それを
目当てに彼女のお店に集うお客さんが増えて・・・」
というブランドコンセプトがあるとHPで書いてあったので
すが、いざ店舗に行ってみると、
確かにケーキを売る対面カウンター奥にミシンのオブジェが。
そして、店内にも、チェックや柄の生地・反物が壁から下がって
いるのですが、
それに気付いているお客様は誰もいない様子で、ひたすら
座るなり、可愛いデザインのカップケーキに見いるか、お喋り
を始めていました。
私もHPを見なければ、そんなストーリーがあるとは、店舗内装
だけでは、絶対に気づかなかったでしょう。
なぜブランドコンセプトが伝わっていないのか、考えたのですが、
テーブルや椅子、グラス、カップ、ケーキ皿、シュガーポット、
ソルト&ペッパー瓶など
「お客様と接する小物」に関しては、全く”洋裁店”という
ストーリーには関係のないデザインだったからです。
そこまで徹底して凝ったら、コスト的にも採算が合わないし、
お客様と接する部分にお金をかけても、破損リスクも多く見積
もらなければならない・・・。
コンセプトよりオペレーションを重視。
という経営判断があったのではないでしょうか。
経営の難しい所ですね。
一方、その反対にその様なお客様との接点を徹底的に
重視することで、その世界観が強く伝わってくるカフェも
ありますよね。
例えば「ムーミンカフェ」。
内装だけでなく、ラテアートからクッキーのデザイン
など細部に至るまで、
お客さんと直接触れる所は、徹底的にムーミンの
モチーフを取り込んでいます。
またディズニーのホテルも同様ですよね。
世界観を伝えるってこういうことなんだな、と唸ります。
前述のスイーツカフェも、せめてラテアートのデザインを
糸巻きとかリボンとかにしてくれたらまだ少しは伝わった
のかな、と感じた週末の午後でした。
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