2012/6/13 水曜日

見込客が敏感に感じ取る 「一貫性の欠如」

Filed under: - instill @ 12:15

先日マーケティング・コンサルティング
クライアントさんから、

「知人の会社のHPを見て欲しい。」

というご依頼があり、HP分析レポート
を作成しました。

依頼された企業A社は、


ハウスメーカー(工務店)でした。埼玉県
のベッドタウンK市に本社があり、

近隣の町で新たに一戸建て注文住宅を
建てたいと思っている方を顧客にしてい
ます。

じっくりとHPを見ました。

そこから伝えている写真・イラスト・文章。
全てのメッセージを受け取った第一印象は、

「何か読んでいてしっくりしない。」

違和感を感じるのです。

その正体が、具体的に何なのか。

どこのコンテンツや伝え方が、そう感じ
させているのか、さらに考えてみると、

段々と分かってきました。

たとえば、「どんなハウスメーカーなのか」
「代表挨拶」などの項目は、

20年間の建設会社勤務でのサラリーマン経験
を通じて、お客様とじっくり向き合う時間がもっと
欲しかったこと。強引な営業活動への疑問。

といった経験した人からしか出てこない想いが
満載だったのです。

それらのオリジナリティある文章が、HPの
訪問者には、社長の誠実さが伝わり、共感を
呼ぶ内容になっているのです。

しかし一方で、トップページに掲げている小冊子
やいくつかのコンテンツは、非常に通り一遍の内容
でした。

たとえば「一生に一度のお買いもの、に後悔した
くありませんよね?」

などの「そんなの当たり前だろ!」と
思う表現や、

「不動産の営業マンが教えない秘密の話?!」

といったあおり系のタイトルのみの記事もありました。

エピソードもなく、非常に事務的な文章が多かったの
です。

このコンテンツの記事のチグハグさが、第一印象
の違和感につながっていたんだな、と改めて感じ
ました。

では、どうしてこんな不揃いな記事が一企業の1
つのHP内に並んでしまったのでしょう?

それは、HP制作会社に丸投げした部分と、自社で
作成した部分のコンテンツの整合性を取らなかった
からなのです。

HP制作会社が作ったコンテンツの部分は、土地
探しや資金繰り、といったどの工務店でも使い回
せる様な、一般的なノウハウが中心で、

制作会社としてはA社以外の日本全国どこの工務
店でも使えるパッケージ化されたコンテンツでした。
A社独自の差別化や先鋭化された記事には仕上
がっていなかったのですね。

せめて、HPを作り込む前にA社の社長さんが

・誰に、何をしてもらうためのHPなのか
・制作会社が作るコンテンツのテーマは、本当に
 自社の理念やポリシーと合っているのか。
・制作会社が作ったコンテンツの文章を、自社の
 言葉で説明するとしたらどのようになるのか。

といった質問を自らに投げかけ、制作会社との
話し合いに臨むべきだったのではないでしょうか。

「何かしっくりこない。」

違和感の正体が何か説明できなくても、確実に
お客様は感じてしまうもの。


それが「一貫性の欠如」です。

【東京・銀座 顧客マーケティング・コンサルティング (資)インスティル】

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