2025年、世界のCEOはAIで出遅れることを恐れていました。2026年の今、彼らが恐れているのは、より個人的な問題、つまり、その責任を問われることです。AIサクセスのためのプラットフォームを提供するDataikuが発表した最新のグローバル調査によると、企業のトップには決定的な矛盾があることが明らかになりました。CEOはAIから測定可能なビジネス成果を上げることを求められている一方で、重要な経営判断を支えるAIシステムを、依然として完全には信頼、コントロール、ガバナンスできていません。
Harris Pollが世界のCEO900人を対象に実施した調査に基づく「Global AI Confessions Report: CEO Edition」は、AIの重要性がどれほど高まっているかを明確に示しています。調査によると、CEOの87%がAIイニシアチブの成果を出すことに自らの職を賭けると回答している一方で、34%は依然として、人の承認なしにAIに意思決定を任せることはできないと考えています。同時に、56%は競合他社がすでに自社より優れたAI戦略を展開していることを認めており、自社の取り組みに対する自信が揺らぎ始めていることも示唆されています。
AIはリーダーシップの試金石となり、現実的な結果をもたらしている
CEOにかかるプレッシャーは、わずか一年で急激に高まっています。現在、世界のCEOの80%が2026年末までに自らの職が危うくなる可能性があると回答しており、これは一年前に同様の期間に対して同様の回答をした74%から増加しています。また、75%がAI戦略の失敗やAIが引き起こした危機により、年内に同業者の少なくとも1名が更迭されると予測しています。さらに、CEO の62%は取締役会からAIによる測定可能な成果を上げるよう強い圧力をかけられていると回答しました。AIを将来に向けた戦略的な賭けとして捉える時代は終わり、今やその代償を払うときが来ています。取締役会は結果を求めており、AIが業績に与えるインパクトの明確な証明が示されないことへの忍耐の限界が近づいています。
Dataikuの共同創業者兼CEOであるFlorian Douetteauは、次のように述べています。
「今やあらゆる企業が強力なAIにアクセスできるようになりました。勝敗を分けるのは、その力を信頼できる経営判断へと還元できるかどうかです。これが、現在経営陣の間で生じている認知的不協和です。CEOはAIに自らの職を賭けている一方で、そのアウトプットには疑問を抱き、自社が所有していると主張するシステムの制御に苦戦しています。このギャップを埋められる企業こそが、責任を持って運用できる価値あるAIを構築できます。これが、賭けとビジネスを分ける要素なのです」
AIは意思決定に影響を与える一方、CEOの信頼は得られていない
AIは今やCEOの意思決定に深く浸透しており、CEOが毎年自ら下す40件以上のビジネス上の重要な意思決定に影響を与えています。CEOの94%は、このようなAIの影響力について取締役会に開示することに抵抗を感じていません。しかし、その依存度に対して信頼度は追いついていません。CEOの80%は、AIのアウトプットに対して積極的に疑問を呈したり異議を唱えたりしていることを認め、半数以上(51%)は依然として、ビジネス上の重要な意思決定には人の承認を必要としています。こうした懐疑的な姿勢は強まりつつあり、AIエージェントを大規模に導入することへの確信は、わずか一年で41%から31%へと低下しました。その一方で、83%は2026年までに本番環境への本格導入を計画していることから、全社的な展開における課題が浮き彫りになっています。
これらの懸念は、AIのアウトプットにとどまらず、それを支えるベンダーやプラットフォームにまで及んでいます。過去二年間にわたり、CEOの最大の懸念は、早く行動しなければ取り残されるという単純なものでした。しかし、2026年、CEOの65%は、激しいベンダー間競争と明確な市場リーダーが存在しない状況下での過剰投資をより懸念しており、明確な市場リーダーが現れるまで投資を控えることによる機会損失を懸念する35%を大きく上回っています。懸念されているのは支出額そのものではなく、時期尚早なコミットメントによって不適切なベンダーと契約を結び、そのまま大規模に展開することになるのではないかという不安なのです。
自信はあるが、信頼は揺らいでいる
CEOたちがAI戦略に自信を示している一方で、彼らが依存するシステム、ベンダー、そして意思決定のすべてにおいて、その自信はますます試されています。実際、CEOの76%は、すでに少数のAIベンダーに過度に依存していると回答しており、67%は過去一年間にCIOや他のチームメンバーが下したAIベンダーやプラットフォームに関する決定に異議を唱えたことがあると回答しています。これは、組織のあらゆるレベルでベンダーへの信頼が崩れつつあることを示唆しています。AI戦略への自信は依然として高い一方で、その背後にあるシステムやアプリケーション、そして意思決定に対する信頼は崩れ始めています。
リスクは高まる一方、管理体制は追いついていない
AIの導入が拡大し、企業全体にAIが浸透するにつれ、運用やガバナンスへの負担も増大しています。
これを受け、CEOたちはガバナンスを戦略的優先事項として強化しています。AIの成功において最も重要な要素として、CEOはガバナンス(39%)を、人材や従業員の準備状況(34%)やオーケストレーション(28%)よりも上位に挙げました。この調査結果は、AI市場における変化の兆しを示しています。導入が加速する中で、制御こそが規模拡大における最大の障壁となっているのです。AI戦略に対する信頼度は依然として高いものの、CEOたちは、AIシステム、アプリケーション、および意思決定が、実運用において信頼でき、説明可能であり、適切にガバナンスできるかという点に、ますます注力しています。
AIはプレッシャー下でのリーダーシップのあり方を再定義している
この乖離はCEOレベルにとどまらず、組織全体に広がっています。CEOの94%が、AIツールが戦略的な提案に対して影響を与えた事実を、取締役会に説明することに抵抗はないと答えている一方で、自社のAIエージェントが基本的な意思決定監査を通過できると確信しているデータリーダーはわずか34%に過ぎません。このギャップは、取締役会の信頼と現場の実態との間にどれほどの隔たりがあるかを如実に示しています。さらに、CEOの83%は、2026年までにAIエージェントを本番環境で本格的に展開する予定であると回答した一方で、そのエージェントを100%リアルタイムで監視できると答えたCIOはわずか25%でした。つまり、組織はAIエージェントの大規模導入を急いでいる一方で、その責任者たちは、エージェントが何をしているのかを完全に把握できていないことを認めているのです。
Human-in-the-loopを重視する、日本の慎重なAI実行モデル
日本でもAIの導入が着実に進んでいるものの、その実行や成果に対する懐疑的な見方は他地域よりも強く、AIの管理や統制がより重視されています。調査結果からも、日本のCEOはAIのスケールが進む中で、人間による監督を維持していることがわかっており、23%はAIがビジネス上の重要な意思決定を自律的に行うことは決してないと回答しています(グローバル平均:17%)。加えて、AIがしばしば自律的に行動し、後から人間が監督するという回答は12%にとどまり(グローバル平均:19%)、Human‑in‑the‑loopを前提とした保守的なオペレーティングモデルが明確に示されています。
この慎重な姿勢は、AI実行に対する信頼感の低さとも直結しています。自社のAIロードマップが現実を正確に反映していると考えている日本のCEOはわずか60%にとどまり、グローバル平均の81%を大きく下回る一方で、14%がほとんど、またはまったく自信がないと回答しており、グローバル平均の3%を上回るだけでなく、世界各国で最も高い割合となっています。ほかにも、AIが強く影響を与える意思決定数は平均約20件と世界各国と比較して多い一方で、AIが示唆したが行動には至らなかった決定も同程度存在しており、AIのアウトプットは即座に実行されるのではなく、人間による精査や判断を経て選別される傾向が顕著です。日本のAI活用は、スピードや自律性よりも、信頼性と説明責任を重視するHuman‑in‑the‑loop型の実行モデルによって特徴づけられています。
2026年版「Global AI Confessions Report: CEO Edition」の全文は以下よりご覧ください。 https://pages.dataiku.com/japan-content-ceo-confessions-survey-report-2026-edition-april-2026
Harris Poll 調査方法
「Global AI Confessions Report: CEO Edition」の調査は、Dataikuの委託を受け、Harris Pollが2026年2月2日から3月2日にかけてオンラインで実施したものです。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、アラブ首長国連邦、日本、韓国、シンガポールのCEO合計900人を対象に、オンラインインタビューが行われました。( アメリカ=200人、イギリス=100人、フランス=100人、ドイツ=100人、アラブ首長国連邦=100人、日本=100人、韓国=100人、シンガポール=100人)。調査に参加したCEOは全員、年間売上高が5億ドル以上(または地域ごとの同等の金額)の大企業に勤務しています。
Dataikuについて
Dataikuは、AIサクセスのためのプラットフォームであり、AIの構築、デプロイ、およびガバナンスのためのエンタープライズオーケストレーションレイヤーです。単一の環境で、企業が必要とする透明性、コラボレーション、および制御をもちながら、アナリティクス、機械学習、およびAIエージェントを設計し、運用することができます。
データプラットフォーム、クラウドインフラストラクチャー、およびAIサービスの上位レイヤーに位置するDataikuは、エンタープライズAIスタック全体を接続し、組織が中央集中型のガバナンスを備えたマルチベンダー環境でAIを実行できるようにします。
世界有数の企業が、AIを実運用化し、測定可能な価値を生み出す真のビジネスパフォーマンスエンジンとして稼働させるためにDataikuを利用しています。当社のブログ、LinkedIn、X、YouTubeで情報をお届けしています。
<本件に関するお問い合わせ先>
Dataiku 広報代理 アリソン・アンド・パートナーズ株式会社 山本、西崎
E-mail:dataiku_pr_jp@allisonworldwide.com
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