中岡望の目からウロコのアメリカ

2005/3/3 木曜日

2月のブログの状況:2月のヒット数も好調に増え続けています

Filed under: - nakaoka @ 21:44

2月のヒット状況をご連絡します。1月のヒット件数は12万0970件でした。1月の1日当たりの最高ヒット件数は1月12日の6199件でした。2月は、日数が28日でしたが、ヒット件数は12万9332件でした。1月に比べると日数が3日間少ないのですが、ヒット件数はかなり上回りました。1日の平均件数は4000件としますと、2月が通常の月であるなら、14万件程度のヒット数になると思います。1日当たりの最高のヒット件数は2月21日の6458件でした。以下、どのような原稿が読まれたのか、レポートします。なお、『諸君!』4月号中西輝政著『アメリカ外交の魂』についての書評を2ページ書いています。そちらもご一読ください。また連載中の「グリーンスパン連邦制度理事会議長の国際金融論」や「アメリカ経済の見方イロハを教えます」は、引き続き書く予定ですので、お待ちください。

ブログを始めたのが10月です。それから5ヶ月経ちました。最初は「ブログ」が「ウエブ・ロッグ」の略語であることさえ知らないで、このブログを始めました。しかし、フリーのジャーナリストにとって、ブログがどれほど重要な手段になりうるかを、この5ヶ月で痛いほど感じました。仕事の合間にメモ代わりに書き綴ってきた原稿です。読み返す時間もなく、誤字脱字だらけの原稿もあります。しかし、その瞬間瞬間にジャーナリストのセンスで「ニュース」の匂いを感じ取りながら、テーマを選び、調べ、書き続けてきました。ここに書かれていることの多くは、どのメージャーなメディアにも乗っていないものです。ある原稿は、執筆後1週間経って、ほとんど同じ内容で大手の新聞に載っていました。ある記事はアメリカで起こっているのとリアルタイムで書いたものもあります。

原稿の締め切り、授業の準備、講演の準備、個人的な用件と多忙を極める中、できれば2~3日に1本と思っていましたが、時間の間隔がもっと開いたときもありました。逆に連日のように休みなく書いたときもありました。ヒット件数とは別に確実に読んでもらった原稿の件数は月に1万件は確実に越えています。皆さんに読んでいただけるからこそ、書き続けていけるものだと思っています。これからもよろしくお願いします。

ヒット件数、ユーザー数、リピート率の推移は以下の通りです。

2月(28日間)
ヒット件数:12万9332件
ユーザー数:4万2992
リピート率:25%

1月(31日間)
ヒット件数:12万0970件
ユーザー数:3万8257
リピート率:26%

12月
ヒット件数:6万7426件
11月
ヒット件数:4万3773件
10月
ヒット件数:1万5891件

2月の上位10位の原稿
1位:日米の外交防衛協議をどう理解すべきか:「2プラス2」の共同声明全文と米メデフィアの報道と中国の反応
2位:国務省の新ライス・チームの誕生でアメリカの外交政策に変化が出るのか?
3位:ブッシュ政権の外交政策を巡る群像(2):イラク戦争を始めた理論は何か
4位:第2期ブッシュ政権との新しし軍事同盟:アメリカの保守派専門家の分析
5位:ブッシュ政権の外交を巡る群像(1):18人の論者たち
6位:わが友ローレンス・サマーズのセクハラ発言事件顛末記
7位:アメリカ経済が高成長を続ける秘密はどこにあるのか:2005年も4%前後の成長を確保
8位:グリーンスパン連邦準備制度理事会議長の国際金融論(1):外為相場の予想は不可能である
9位:ホワイトハウスの陰の実力者:アンドリュー・カード首席補佐官とカール・ローブ政治顧問
10位:ブッシュ政権の新人事:ハーベイ・ローゼンが大統領経済諮問委員会委員長に昇格

1位の「日米外交防衛協議」の原稿は、”猛烈”という言葉がふさわしいほど、たくさん読まれました。幾つかのブログからトラックバックがついたことも影響したのでしょうが、とにかく最高のヒット原稿でした。こうしてお互いのブログが補い合うことで、さらに情報の密度も上がっていくものだと思います。もう1つの特徴は、読まれている原稿の数の多さです。2月に読まれた原稿の数は72本でした。掲示している原稿の総数が76本ですから10月に書いた原稿も引き続き読まれているのです。それは、各原稿が今でも情報価値を持っていることを示しているものだと思っています。なお、2月にアップした原稿の数は12本でした。

できれば、政治、経済、文化とそれぞれのテーマを均等に扱いたいのですが、どうしても政治の動きが大きく、取り上げるテーマが政治に偏っているかなという気がします。もっとアメリカのメディアを細かく観察し、アメリカ社会の底流の動きを敏感に報告できればと思っています。

あるとき、大先輩と話をしたことがあります。同氏はアメリカにずっとかかわってきた人物ですが、アメリカに住んだことはないとのことです。会社からアメリカ駐在の話があっても断ったと言っておられました。同氏は「アメリカに行けば、アメリカのことが分かるというものではない。むしろ距離を置いて、定期的にアメリカに行くほうが、アメリカの姿が良く見える」と言っておられました。私も、同感です。私は、過去、3度、アメリカに住んだことがあります。しかし、だからといってアメリカが見えてきたという感じはまったくありませんでした。森の中に埋もれてしまい、全体が見えない気がしました。情報はたくさんあるけど、逆にそれだからこそ全体像が見えないという感じでした。むしろ、こうして日本から細かくアメリカを見ているほが、もっと良く分かるのではないかという気がします。

言い訳ではないですが(もちろん負け惜しみでもないです)、もし「歴史家は現場に行かなければ分析ができないのか」という質問をすれば、おそらく大半の方は「そんなことはない」と答えられるでしょう。江戸時代の専門家は江戸時代に戻らなければ歴史分析ができないというのであれば、歴史学は成立しないと思います。それは現代史についても言えるかもしれません。ジャーナリストは”現場主義”でなければならないという気がしますが、”現場主義”に拘りすぎると、全体像を見失うことになる危険性も高まるでしょう。そのバランスを取るのが一番重要でしょう。それを私の状況に当てはめてみれば、厳密な情報分析に加え時々現場に出かけるというのが一番良いバランスかもしれません。

もう1つ現場主義を受け入れられないのは、フリーのジャーナリストにとって移動するコストが高すぎるということもあります。最近、地方で活躍しているフリー・ジャーナリストの友人と会いました。あまりお金にならない仕事をしており、東京に出てくるだけで、数万円かかるそうです。ですから「新幹線に乗らず、普通電車に乗り継いで出てきている」と言っていました。これは、フリーで仕事をしようとするジャーナリストにとって深刻な問題です。それでも、こうしたブログという新しい表現手段があるだけ、昔のフリー・ジャーナリストよりもうんと恵まれていることは確かです。それと、会社勤めを辞めて最初に感じたのは、交通費の高さでした。それまでは会社から通勤定期券を支給してもらっており、そのありがたさに気がつきませんでしたが、エンゲル係数よりも交通費係数のほうが大変です。ただ、確定申告の際に経費処理はできますが、大きな負担であることに変わりはないです。

これからも生きの良い情報と分析を提供したいと思っています。ご支援ください。

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