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2024年04月02日
ラムリサーチ

ラムリサーチ、5G以降の次世代MEMSを可能にする革新的な成膜技術を発表

半導体業界初の量産向けパルスレーザー成膜装置Pulsus

ラムリサーチ (Lam Research Corp., Nasdaq: LRCX、本社:米国カリフォルニア州フリーモント)は、次世代MEMS技術によるマイクおよび無線周波数(RF)フィルターを実現する、世界初の量産向けパルスレーザー成膜(PLD)装置を発表しました。LamのPulsus™ PLDシステムはスカンジウム含有量の最も高い、窒素アルミニウムスカンジウム膜(AlScN)の成膜を可能にします。よりすぐれた性能、能力、機能を備えた最先端の消費者デバイスや車載機器の道を開く技術です。Pulsusはすでに一部のスペシャルティテクノロジー半導体メーカーに出荷されています。

LamのポートフォリオにPulsus PLDが加わることは、スペシャルティテクノロジーにおけるLamの包括的な成膜、エッチング、枚葉式洗浄装置からなる製品範囲をさらに拡大するとともに、この分野におけるLamの継続的な技術革新を実証するものです。

ラムリサーチ カスタマーサポート・ビジネスグループ バイスプレジデント ゼネラルマネージャーのクリス・カーター氏は次のように述べています。
「この画期的なソリューションを製造現場で実証された当社の2300🄬プラットフォーム上でお客様に提供するために、私たちのスペシャルティ半導体技術における専門知識、成膜における実証済みの技術、そしてCEA-Letiとの戦略的提携が活用されました。この新しい成膜技術は先端デバイスの設計を助け、スペシャルティ市場の製品ロードマップを加速させるでしょう」

最先端フィルムが高性能デバイスを牽引
RFフィルターはネットワークが処理できるバンド数を増やすことで5G、WiFi 6、WiFi 6Eの性能だけでなく、ユーザーの体験を向上させる上で重要な役割を果たします。MEMSマイクは5G対応デバイスの音声コントロール機能やノイズキャンセリングに不可欠な、こもった音も正確にとらえることができる高いS/N比が評価されています。
Pulsusは画期的な技術でRFフィルターやMEMSマイクを最適化する高品質フィルムを成膜します。
デバイスの性能は膜中のスカンジウムレベルが高ければ高いほど向上します。Pulsusは40%以上のスカンジウムからなる膜を成膜することができ、これは現在利用可能な最高の濃度です。現状のスパッタ膜に対し、誘電損失が低く、2倍の圧電係数を持つことから、電気変換を最適化することで、RFフィルターの感度や、MEMSマイクの性能を向上させることができます。圧電特性の向上により、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を鉛フリーのAlScNに置き換えることも可能です。
PulsusのPLDプロセスでは、強力なレーザーパルスをターゲット材料に照射します。気化したターゲットが高密度の安定したプラズマプルームを生成し、薄膜がウェハ上に堆積します。厚みと応力が正確に制御された、高品質で均一な膜を実現するには、この技術が不可欠です。Pulsusは大量生産における薄膜の成膜にレーザーを使用する、初めての例となります。

Pulsusはスペシャルティテクノロジーに独自の利点を提供
Yoleグループの製造・グローバルサプライチェーン担当副ディレクター、ジョン・ウエスト氏は次のように述べています。
「MEMSデバイスの製造に使用される製造装置の需要は、2023年には9億4,000万ドルを超えるまでに成長しました。今後もデバイス性能を向上させる新しい方法をチップメーカーが見つけるごとに伸び続ける可能性があります。Pulsusの優れた膜品質は、強力な圧電性能を必要とする5Gアプリケーションにとって、非常に大きな価値があります。Pulsusは革新的なソリューションであり、現行のスペシャルティ・デバイスの最適化を助けると同時に将来の様々なアプリケーションに向けた技術ロードマップを前進させます」

Lamの2300プラットフォーム設計に支えられたPulsusのPLD能力は、卓越した均一性と品質、そして従来の成膜手法と比較してウェハ1枚当たり数分の1のコストを保証します。この効率化により、チップメーカーは製造歩留まりを向上させ、製品ロードマップを加速させることができます。
AlScNに加えて、Pulsusは他の手法では対応できない複雑な多元素材料を、幅広く成膜することができます。LamはAR/VRや量子コンピューティングなどの用途に向けたスペシャルティテクノロジーの需要に応える新素材のリサーチを続けています。
CEA-Letiの投資およびサプライヤーパートナーシップグループ責任者、ソタシェット・バン氏は次のように述べています。
「Pulsus PLDシステムはAlScNを含む数多くの材料を、優れた薄膜特性で成膜できる独自のシステムです。この技術が圧電MEMSデバイスの大量生産ソリューションとして成熟することを楽しみにしています」

詳細はwww.lamresearch.comをご覧ください

メディアリソース(英語)
·関連画像https://newsroom.lamresearch.com/image-gallery
·関連ブログhttps://newsroom.lamresearch.com/pulsed-laser-deposition-pulsus?blog=true
·Pulsus PLDシステムの詳細情報https://www.lamresearch.com/product/pulsus-product-family/


ラムリサーチについて
ラムリサーチ社は、革新的なウェハ製造装置とサービスを半導体産業に提供するグローバル・サプライヤーです。ラムリサーチの装置とサービスにより、お客様はより小型で性能の良いデバイスを製造することができます。実際、今日のほぼすべての先進的な半導体は、ラムリサーチの技術で作られています。当社は、優れたシステムエンジニアリング、技術的リーダーシップ、価値観に基づく強力な文化、そして顧客に対する揺るぎないコミットメントを兼ね備えています。ラムリサーチ(Nasdaq: LRCX)はカリフォルニア州フリーモントに本社を置き、世界各地で事業を展開するFORTUNE 500®企業です。詳細は www.lamresearch.com をご覧ください。

将来の見通しに関する記述についての注意
このプレスリリースに記載されている記述のうち、歴史的事実ではないものは、将来の見通しに関する記述であり、1995年米国私募証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)が定める免責条項の対象となります。
このような将来の見通しに関する記述は、以下に関係するものですが、それらに限定されるものではありません。
市場と業界の期待およびPulsusシステムの性能。

これらの将来の見通しに関する記述に影響を与えうる要因には、以下のようなものがあります。
貿易条例、輸出規制、貿易紛争及びその他の地政学的緊張は当社製品の販売能力を阻害するかもしれません。
家電業界、半導体業界及び経済全体の事業、政治及び/又は規制の状況は悪化又は変化することがあります。
顧客や競合他社の行動が当社の予想と異なる可能性があります。
サプライチェーンのコスト上昇及びその他のインフレ圧力は当社の収益性に影響を与え、今後も影響が続く見込みです。
サプライチェーンの混乱は当社製品の需要に対応する能力を制限しており、今後もこれが続く見込みです。
天災および人災、疾病の発生、戦争、テロ行為、政治的および政府の不安や不安定さ、その他当社がコントロールできない事象が発生した場合、影響を受けた地域における当社の事業および収益に影響を与える可能性があります。
また、当社が証券取引委員会に提出または提供した文書に記載されている、その他のリスクおよび不確実性も同様です。とりわけ、これは2023年6月25日に終了した会計年度の様式10-Kによる年次報告書および2023年12月24日に終了した会計四半期の様式10-Qによる四半期報告書に記載されているリスク要因を含みます。
これらの不確実性や変化は、将来の見通しに関する記述に重大な影響を与え、実際の結果が期待と大きく異なる原因となる可能性があります。弊社は、本リリースに記載された情報や記述を更新する義務を負いません。

※本資料は、米ラムリサーチが2024年3月26日に発表したプレスリリースの和訳版です。
※すべての登録商標および商標はそれぞれの所有者に帰属します。



■ラムリサーチのプレスリリース一覧


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