SDxおよびエンゲージメント・ソリューションの分野で企業のデジタルトランスフォーメーションを支えるアバイアは、毎年、ネットワークおよびコンタクトセンター業界におけるトレンドとビジネスに関する予測を発表しています。昨年の予測は、「中小企業がさらにクラウドベースのソリューションへと移行し、ビデオはチャネルとしての地位を確立、チャットがオムニチャネル上で重要な役割を果たすようになる」というものでした。1年後の現在、これらはとても身近な事象となっています。
本日は、アバイアが予測する2016年の技術トレンドならびにビジネストレンド10選をお送りします。
1.ネットワークのファブリック化が進む医療機器やホームセキュリティ製品、自動販売機、レジなどにセンサーの組み込まれたIoTデバイスの普及は、ネットワークに膨大なデータ量をもたらし帯域使用率を圧迫、これにより、従来型のネットワーク運用は今後、逼迫すると予想されます。トラフィック量の変化に応じて柔軟にネットワーク容量を提供でき、コスト効果に優れたソリューションとして、今後ますます魅力的な解決策となるのが、メッシュ型トポロジ、あるいはファブリックベースの技術です。数十年にわたるクライアントーサーバ・アーキテクチャの歴史は、終焉を迎えつつあります。
2.カスタマー・コンタクトセンターは、連携してより柔軟にスマートフォンによるコンタクトセンターへの問合せが増える中、複数のチャネル(オムニチャネル)による問合せ手段の提供、ならびに顧客の属性や問合せの内容に応じて担当者をアサインすることのできるプレルーティングの機能がより一層必要とされるでしょう。これは問合わせ対応を大幅に効率化できることを意味しており、結果として顧客満足度が向上します。また、複数のセンター間で問合せを分散することも可能なため、コストを削減し、ビジネスにおけるIT運用の軽減も可能となります。
人々の企業への連絡手段としては、ウェブブラウザやモバイルアプリケーションからのデジタルチャネルがますます主流となり、カスタマーエクスペリエンス(CX)の観点からは、こうした顧客への対応でより最適な手段が発達すると思われます。このダイナミックな動きは、一歩先を追求する企業にとって、顧客管理(CRM)やマーケティング志向型プロジェクトの原動力にもなります。
コンタクトセンターにおけるビデオの導入は、他のチャネルを上回る顧客満足度スコアを得ています。カスタマーエンゲージメント向上の選択肢として、ビデオ機能の導入がますます進み、企業は顧客とより深い関係を構築し、信頼を得ることがより短期間でできるようになるでしょう。エージェントは顧客のニーズを理解し、問題解決を迅速に行うことができるようになります。
3.WebRTCの導入が進む企業のホームページやECサイトにWebRTCベースのコミュニケーション機能を追加することで、顧客はパソコンやスマートフォンのブラウザから別のアプリケーションを立ち上げることなく、簡単に直接担当者と会話やチャットできるようになるでしょう。
4.コンタクトセンターへのチャネルとして、車載通信が急速に成長今日の自動車は、各種センサーやテレマティクス・システムが以前にも増して一般的に使用されています。車両の利用状況や運転者の行動情報を即座に入手できることで、自動車メーカーやディーラー、OEMメーカーは、顧客とより緊密な関係を構築し、ブランドへのロイヤリティを高め、収益性を向上する機会が得られます。具体的には、車両のメンテナンスや利用状況に関し、センサーに基づくレポーティングを行うことで、自動車オーナーは、利便性の高い事前対応型のサービスとして、今後のメンテナンスや修理、安全性の問題に関するアラートを受信できます。センサーとテレマティクスによって、膨大な種類のサービスが利用できることは言うまでもありませんが、安全運転ドライバーへの割引など、保険業者とのタイアップの機会も開かれます。
5.ウェアラブル技術のさらなる普及が、顧客満足度向上の原動力にウェアラブル端末の全世界での売上高は、今後4年間のうちに昨年の約8倍まで増加すると予想されています。この爆発的な普及により、私たちが携行する最も重要なデバイスとなっているスマートフォンは、ウェアラブル技術のプロキシとして機能し、パーソナル・ハブとしての重要な役割を担うようになるでしょう。
あまり語られていませんが、注目すべきなのは、コンタクトセンターのみならず、職場全体でウェアラブル端末が進化することです。ヘッドセットと通信技術が進化を続ける中、最新のウェラブル技術は、ハンズフリー型の情報アクセスや通信機能を必要とする作業員向けの専門用途の分野にも進出しています。例えば、遠隔医療の従事者が患者の手術時に通信対応型のウェアラブル端末を使用することで、都市部の医療チームとビデオ通信を行うことなどが可能です。
6.スポーツやサービス業では、ネットワークを駆使したスマートなおもてなしが可能にスポーツやエンターテイメントの分析はもはや、アスリートの能力に関するものだけではありません。ファンの分析、すなわち、複数のタッチポイントでファンから収集したデータを分析することで、イベント主催者は、ファンの感動体験を測定し、今後のイベントを最適化、収益化に役立てることが可能です。
FacebookによるOculusの発売により、スポーツ・ファンは、実際のプレイをバーチャル・リアリティで体験できるようになることが期待されています。このテクノロジにより、スタジアムでも家庭でも、究極の体験が得られるのです。例えば、試合会場に設置された50台以上のカメラが提供する様々なアングルを、スマートフォンを操作して選択し、試合を視聴できます。すなわち、ゴールやコーナーフラッグ、審判の帽子、さらには、選手のシャツの視点からゲームを楽しむことができるようになるのです。ユーザーの許可さえあれば、外出先の例えばホテルの部屋も自宅の延長線となり、ユーザーの好み通りの視聴環境が得られます。
7.メッセージ・アプリが電子メールに取って代わることはない今や電子メールは、全世界のビジネスを支えるコミュニケーションツールとなっています。メッセージ・アプリとは異なり、電子メールには構造があります。件名があり、1人にも複数人にも送信可能で、分類やフォルダ、リストの作成にも対応しています。電子メール・プロバイダが異なっても基本的な構造は同じであり、GmailユーザーがExchangeユーザーにメールを送信できるなど、プロバイダをまたいだコミュニケーションが可能です。メッセージ・アプリはお洒落で、ソーシャルコミュニケーション向きではあるものの、文書コミュニケーションの世界では整理整頓能力のない新参者であり、まだまだ改善の余地が残されています。
8.ハイブリッド型/プライベート型クラウドは、今後5年間ビジネスクリティカル・アプリケーションの主力にクラウドへの移行にはさまざまなメリットがあるものの、企業が考慮すべき新たな課題が浮上する可能性もあります。一枚岩の均一なテクノロジがクラウドインフラによる多層型・異種混合型のテクノロジへと移行することになり、顧客は、クラウドのセキュリティや、ソリューション全体のサービス提供、サポートの説明責任に対する懸念を抱えています。顧客が自社と接点のあるベンダーに説明責任と価値を求めることで、クラウド・アプリケーションのみならず、これらを実行するネットワークやデスクトップ/モバイル機器も含めたインフラについて、専門知識が求められるようになるでしょう。
9.セルフサービス型・自己回復型システムへのサポートの依存度が高まることで、顧客との関係がベンダー差別化の支配的要因に最先端のベンダーが、ツールやシステムに改善や率先性といった要素を取り入れる中、サポート委託に対する付加価値は、目に見えにくくなっています。その結果、ベンダー各社は、カスタマーエクスペリエンスを向上させる戦略とシステム・インテリジェンスを構築する必要があります。極めて技術的なソリューションからは、人間味のある要素が欠落するケースが増えています。人間関係に根ざした問合せのルーティングやサービスと、顧客の満足度が高いコミュニケーションチャネル、とりわけビデオを融合したサービスを実装し、こうした問題を克服できるよう、ベンダー各社は今後、意識的にサービス・イベントの人間的な側面を維持していく必要があります。
10.米国では緊急通報もマルチチャネル化が進む米国では、緊急通報もマルチチャネル化が進んでいます。テキスト・メッセージによる緊通通報Text-to-191に加えて、ビデオや写真によるFace2Face911の構想も進んでいます。
本資料は、アバイアの公式ブログの参考訳です。原文はこちらをご参照ください。
https://www.avaya.com/blogs/archives/2015/12/what-our-predicted-2016-trends-reveal-about-the-future-of-business.html
(以上)
アバイア・インク(本社所在地:米国カリフォルニア州サンタクララ)は企業向けコミュニケーションおよびコラボレーションのグローバル・リーダーです。アバイアは、ユニファイドコミュニケーション・ソリューション、コンタクトセンター向けソリューション、ネットワーキング・ソリューションおよび関連サービスを世界中のあらゆる企業に提供します。
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2016-09-16 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 テクマトリックスのコンタクトセンターCRMシステムと日本アバイアの中小規模コンタクトセンターソリューションを、トランスコスモス(タイ)が採用 顧客情報や対応履歴を一元管理する「FastHelp5」とコンタクトセンターのマルチチャネル対応を実現する「Avaya Contact Center Select」が連携 |
2016-07-25 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、スポーツ観戦における最新の調査結果を発表 スタジアムへの来場者数増加と売上拡大のためにはスポーツファンのデジタル体験が最も重要 |
2016-07-07 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 丸紅情報システムズが、本社の電話システムに「Avaya Office」を採用 容易な設定変更で、柔軟性の高い運用を実現 5年間の維持・管理コストは、他社ソリューションと比較して半分から3分の1ほどに削減 PBX設定変更の外注コストも不要に |
2016-06-20 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 東京スター銀行、オムニチャネルの基盤にアバイアのコールセンター向けソリューションを採用 ~ 顧客情報管理システムとの一元化により、ワン・ツー・ワン・マーケティングを強化 ~ |
2016-06-01 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アクシオと日本アバイア、ダイレクトパートナー契約を締結 従来のネットワークの課題を解決する次世代ネットワーク、SDN/ファブリックソリューションを推進 |
2016-04-27 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 クラウドサービス事業者のサイバーリンクスがアバイアのSDN Fxアーキテクチャを主要ネットワーク基盤として採用 回線障害が発生した場合でも、瞬時にネットワークの切り替えを実現 |
2016-04-07 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイアと中国最大のインターネットサービス企業、テンセントが提携 アバイアのコンタクトセンター技術と中国で人気のインスタントメッセンジャーQQが連携 |
2016-04-01 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 日本アバイア、役員人事 ~代表取締役社長に和智 英樹が就任~ |
2016-03-15 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、ビジネス・コミュニケーションのアプリ開発を簡素化する「Avaya Breeze」とECに特化した業界初のアプリストア「Avaya Snapp Store」を発表 |
2016-03-15 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、コミュニケーションの可能性を無限にする「Zang」を設立 Zangのオールインワン型クラウド・コミュニケーション/アプリケーション・アズ・ア・サービス・プラットフォームにより、コミュニケーション機能を統合したアプリケーションの開発が誰でも可能に |
2016-02-18 14:00:00 | 日本アバイア株式会社 慶應義塾大学が鶴岡タウンキャンパスにアバイアのSDN Fxアーキテクチャを採用 ~キャンパス・ネットワークの設定変更や運用が容易に~ |
2016-01-19 12:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイアが予測する、2016年のキートレンドとデジタルトランスフォーメーション時代におけるこれからのビジネス |
2015-12-25 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、アクシスコミュニケーションズの2015年度年間最優秀テクノロジーパートナーに選出 |
2015-12-22 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 「サンタさんは今どこ?」 アバイアのテクノロジーを駆使するNORADのサンタ追跡ホットラインが今年もサンタを待ちわびる子供たちの質問に回答 |
2015-11-12 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、ガートナーの「2015年有線および無線LANアクセス・インフラストラクチャ・クリティカル・ケイパビリティ・レポート」における評価について |
2015-11-06 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、中小規模コンタクトセンターソリューション「Avaya Contact Center Select」を提供開始 コンタクトセンターに必要な機能を網羅したマルチチャネル対応のオールインワン・ソリューション |
2015-10-23 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 ドバイの象徴「ブルジュ・ハリファ」にアバイアのSDN Fxが採用 |
2015-09-15 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイアのネットワーク仮想化ソリューション「Avaya Fabric Connect」を放送通信事業者のZTVが導入 ~ISPのバックボーンとしてAvaya Fabric Connectを日本国内で初めて採用[1]~ |
2015-07-06 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、コンタクトセンター・インフラストラクチャ分野におけるガートナーのマジック・クアドラント・レポートにおいて15年連続「リーダー」に選ばれる |
2015-06-25 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、中小企業向けコラボレーション・ソリューション「Avaya Office」を発表 |
2015-06-02 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、Esnaを買収 ビジネスアプリケーションにユニファイドコミュニケーション機能を組み込み、エンゲージメントを簡略化 |
2015-04-02 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、クラウド・サービス・プロバイダ向けに新たなターンキー方式のコミュニケーション・アズ・ア・サービス・ソリューションを発表 ~クラウドサービスを強化するため株式会社エヌ・ティ・ティ ネオメイトが先行導入~ |
2015-03-16 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、生産性向上とチームワーク強化のために、ビデオソリューションポートフォリオを拡充 場所に関係なく、より多くの社員が多様なデバイスでビデオを使用できるようになり、使い勝手が向上し、総所有コストも減少 |
2015-02-12 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 千葉大学医学部附属病院、病院情報システムにおいてアバイアのネットワーク仮想化ソリューション「Avaya Fabric Connect」を採用 ~24時間365日稼働が求められる過酷な現場を支える止まらない、柔軟性の高いネットワーク環境を実現~ |
2014-12-17 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイアとグーグル、法人向けコンタクトセンター・ソリューションで協業 カスタマーサービス担当エージェントは、コンタクトセンター技術を簡単・迅速に利用可能 |
2014-12-17 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 アバイア、「Avaya Engagement Solutions」を発表 マルチチャネルのコミュニケーション/コラボレーションを通じ、生産性・収益性に加えて、社内組織と顧客のロイヤルティを終始一貫して向上可能な、「エンゲージメント(つながり)の時代」に対応した最新ソリューション |
2014-11-20 11:00:00 | 日本アバイア株式会社 鹿児島国際大学がアバイアのネットワーク仮想化ソリューション「Avaya Fabric Connect」を導入 |