インターネットの進化に伴い、ショッピングはもはや特別な機会とは見なされなくなった代わりに、より孤独で、スクリーン上で完結するオンラインショッピングが主流となっています。実際、2024年には、オンライン販売は世界全体で過去最高の4兆1,400億ドルに達しています。
しかし、オンライン ショッピングは、従来の購買体験から得られる喜びをまだ十分には体現できていません。その理由の 1 つが、商品やサービスに出会うという「発見」にあります。アルゴリズムによる検索の効率化で、オンライン ショッピングの習慣が劇的に合理化され、効果的ではあるものの、時には感情を揺さぶることのない顧客体験になりえてしまいます。
どんなカテゴリーであってもブランドと心の通ったつながりを持つことで、消費者は喜んで多くのお金を使い、何度もブランドへ訪れるようになります。今がまさに、Eコマース体験での感情、つまり「喜び」や「きらめき」や「発見」の楽しさをもう一度見直し、欠落しがちな“楽しさ”をどのタッチポイントで再び呼び起こせるかを考えるときです。
コマースメディアを展開するCriteoは6つの主要市場[1]における6,000人の消費者と600人のブランドの責任者の意見を調査し、以下について検討しました。
感情的ではなく効率的なEコマース
消費財などの買い物をする際に効率性を追求することは当たり前のことですが、全般的にEコマースが必ずしも消費者が望む感情を刺激する体験になっているわけではないという兆候があります。
理想的なショッピング体験を検討する際に、本調査に回答した消費者の半数以上 (54%) は、オンラインショッピングで喜びを感じることが重要であるとしています。しかし、消費者の 76% は、オンラインショッピングには驚きや喜びが欠けており、他のショッピング形式と比較して最も刺激のないショッピング体験であると回答しています。また、買い物客の29% は、オンラインショッピングは楽しい経験ではなく面倒な作業であるとし、5 人中 4 人近くが、孤独を感じ(79%)、提供されている製品の数が多いために圧倒されることもある (78%) とさえ回答しています。
消費者は、記念日などポジティブな機会において物理的なショッピング体験に引き寄せられる傾向があります。消費者の半数 (50%) はオンラインショッピングを楽しみとみなしていますが、一方で、昇進、誕生日、個人的な達成などの大きな記念日を祝うためにオンラインという手段を使うのはわずか 18% です。レストランに行く (37%) や店舗で買い物をする (24%) などの対面でのアクティビティが好まれています。
ブランドと消費者のつながりを育む
ブランドとの最初の出会いは消費者にとって鍵となります。消費者の半数以上 (52%) は、新製品を探しているときにポジティブな気持ちになる可能性が高く、また、新しいブランドを発見したばかりのときにポジティブな気持ちになる消費者は46% で、ブランドの広告を見ることも、ポジティブな感情を喚起するために重要だと回答した消費者は39%でした。
ブランドの責任者は、こうした瞬間における顧客体験の重要性をよく認識しています。ブランドの責任者の23%がEコマース上で消費者の「欲しいモノとの出会い」までの過程において最も重要な指標として、顧客満足度と顧客維持率を挙げています。
パーソナライゼーションとプライバシーのバランス
パーソナライゼーションとプライバシーは互いに緊張関係があります。79%のブランドリーダー は、データプライバシーの懸念が自社のユーザーの「欲しいモノとの出会い」をもたらす戦略の障害になっていることを認めています。
実際には、多くの消費者はデータとより良いサービスとのトレードオフを認識しており、ブランドが自分たちの情報を活用して自社のサービスをカスタマイズすることに満足しており、消費者の半数 (50%) は、ブランドにアクセスを許可するデータが多いほど、製品のレコメンデーションの品質が向上することを理解しており、消費者の43% は、ブランドがデータを活用してより関連性の高いショッピング体験を生み出すことを積極的に望んでいます。
AIのインテリジェンス
AI はブランドが消費者の好みを予測し、オファーをパーソナライズし、ポジティブなサプライズを生み出す機会をさらに増やしています。多くのブランドの責任者がAIツールを使用しています。ブランドの 77% は、推測に基づく仕事という無駄な時間を排除するために、83% はユーザーエクスペリエンスを向上させるために AI ツールを使用しています。
ブランドの79% は、ユーザーが「欲しいモノとの出会い」を求めている時に消費者の注目を集め競合他社より目立つために、最高の AI ツールを活用することでユーザーのショッピング体験における喜びを創出できる可能性があります。
結論:「欲しいモノとの出会い」を通して喜びを生むEコマース
Eコマースで重要なのはいかに感情を揺さぶる体験を提供できるかです。消費者がブランドと心通ったつながりを感じれば、ブランドに対するロイヤリティが高まり、喜んでより多くのお金を使うようになります。
成功への最短ルート
ブランドの認知とコンバージョンのギャップを埋めることが、これまで以上に困難になっているため、ブランドは、オンラインショッピングをナビゲートするための適切な技術が必要です。ブランドは、最高のツールと技術を使用して、できるだけ無意味な推測に基づく仕事上の無駄を排除し、消費者体験を可能な限り豊かにする必要があります。
消費者とのつながりを構築する瞬間
データとテクノロジーを活用すれば、ブランドは驚くほど正確に消費者とつながりを築く瞬間を特定できます。ブランドは、特定の人の好みに響く感情的なストーリーと、その人のニーズを満たす製品を組み合わせて、インパクトを与えることができます。
精度が真のパーソナライゼーションを実現
あらゆるオンラインの瞬間に買い物ができる世界では、消費者がブランドを購入する前から「驚きと喜び」の感覚を提供できることは、どの小売業者にとっても強力なツールとなります。そして、そのためには精度に関わるスキルが必要です。コマースデータ(購買に係るデータ)とAIを使用すると、顧客の行動パターン、期待、希望に関する情報が得られ、それを活用することで正確にパーソナライズされたオーダーメイドのショッピングジャーニーを提供することができます。
綿密でスマートな商品レコメンデーションを予期せぬ偶然の提案のように思わせるようにすることが、このオーダーメイドのショッピングジャーニーを提供することの目的です。顧客と真につながることを求めるブランドにとって不可欠な消費者にとっての幸せな偶然は、小売業者が事前にショッピングジャーニーを計画することで実現します。
オンラインショッピングは、効率性以上のものを消費者に提供できます。「欲しいモノとの出会い」のときめきを呼び起こすことで、ブランドはEコマースの感情を高め、消費者が望む体験の提供が可能となります。
■調査概要
調査実施期間:2025年2月7日-17日(消費者調査)、2025年2月10日- 27日 (B2B調査)
調査対象:英国、米国、フランス、ドイツ、日本、韓国の 6 つの市場で 6,000 人の消費者と 600 人のブランドリーダー
調査方法:Criteo が、ハーバード PR および市場調査専門 Vitreous World と提携し、オンライン調査で実施
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